健康的な夏バテ対策

生姜を活用する



生姜は日本の一般的な食卓でも欠かせない定番品です。特別なものではないわけですが、その一方で生薬としても価値があります。


生姜の根茎は生薬では「しょうきょう(生姜)」と呼ばれ、紀元前500年頃から中国では薬用とされていたのです。効果は発散作用、健胃作用、鎮吐作用だとされ、お茶(ジンジャーティー)を飲むと独特の爽快感があるのはこの作用があるからだと思います。


発散作用は発汗効果で寒気のある風邪症状の治療に利用されます。健胃作用や止嘔作用は、低下した胃腸機能を改善するのに使われます。


生薬として「かんきょう(乾姜)」も使われます。生姜の皮を取って蒸してから乾燥させたものです。強壮作用、健胃作用があり、胃腸の冷えによる機能障害に効果があります。


このように生姜は夏バテに対する多くの効果や効能が期待される食品となっています。普段、生姜が一番利用されるのは香辛料としてでしょう。独特の清涼感ある香りで臭覚を刺激し、食欲をそそります。辛味は唾液分泌を促進しますから、消化吸収を促進して食欲は更に増進します。


生姜の辛味の主成分はジンゲロールとショウガオールで、生姜を加熱するとジンゲロールがショウガオールに変化します。生のジンゲロールでも血行促進作用があります。寿司にガリが添えられているのは、昔からの経験からきているのでしょう。


ここでのお勧めはジンジャーティーです。何のお茶に混ぜるのかといえば、実は紅茶です。紅茶の中に生姜を入れると、口の中で紅茶の香りと生姜の香りがすぐにしてきます。大変美味しく、体の中から温まってくるので、冬の寒い時期でもぴったりですし、アイスにしてもジンジャーティーは美味しいので、夏バテの予防や改善にも最適なのです。